新型コロナウイルスの感染拡大に伴う会合や外食の自粛により、庄内地方で水揚げされる高級魚の価格が下落している。ノドグロや旬のサクラマスに加え、豊漁期に入ったマダイは特に深刻だ。料亭などに比べ、安値で販売されるスーパーなどへの流通が増え、県漁業協同組合によると、先月下旬以降、漁港の市場での取引価格(浜値)は例年の3、4割安値で推移。漁業関係者は危機感を募らせている。
県漁協によると、庄内浜のマダイは旬の冬場の方が味が良いものの、この時期は豊漁期。ごち網やはえ縄漁による水揚げが多く、漁港での浜値は1キロ当たり700~800円が平均的だ。しけの影響で漁獲量に増減はあるものの、庄内地方の酒田、由良、念珠関の各地方卸売市場では、この時期、多い日で計2~3トンが水揚げされる。
価格に変化が起きたのは先月下旬。水揚げ高は好調に推移していたが、感染拡大の状況が深刻化するにつれ、浜値は下落した。先月27日以降、極端に量が少ない日を除き、1キロの単価が700円を超える日はなくなっている。今月18日には2トン以上の水揚げがあったものの、500円を下回った。料亭などに比較的高値で取引されるマダイだが、今はスーパーなどに流れることが多く、価格の下落を招いている。
「昨年のほぼ半値しか付かない…」。鶴岡市の念珠関地方卸売市場で今月中旬に行われた競りで、漁協関係者が肩を落とした。マダイは例年ならば大型連休に向けて浜値が上がっていく時期。市場の担当者は「漁師の苦労が報われない」と眉をひそめた。はえ縄漁でマダイを捕っている海成丸の船長本間金弥さん(40)=同市鼠ケ関=は「タイだけではなく、他の魚もこの先を見通せない」と話す。夏にかけてマグロ漁を予定しているが、関東地方では既に市場価格が暴落。「船を買った際の借金の返済もある。やっていけるのだろうか」と嘆いた。
加茂水族館、簡単料理の動画配信
魚の価格が下落する中、家庭での消費拡大につなげようという取り組みもある。鶴岡市立加茂水族館内「魚匠(ぎょしょう)ダイニング沖海月(おきみづき)」の須田剛史料理長(44)は簡単にできる魚料理の動画配信を始めた。
「脂が乗っていておいしそう」「切り方にこだわり過ぎずに楽しんで」。マダイをさばきながら須田さんがカメラに向かって語り掛ける。100円ショップで買った包丁で手軽さを演出。調味料も市販のものに絞った。
たれに漬けた身と薬味を酢飯に散らし、15分ほどで「手こねずし」が完成。同水族館のフェイスブックで視聴できる。カレイ、アジを使った料理も配信済み。「魚の美味(おい)しいまち鶴岡」と題し、今後もライブ配信していく。
観光・宿泊施設の休業が相次ぐ中、漁業者の苦境に対し、料理人としてできることを考えたという須田さん。「旬の魚をぜひ家庭で味わってほしい」と話している。
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