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スタンドアロンで高度な撮影、最高に使いやすいカメラに!「DJI Pocket 2」 - AV Watch

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DJI Pocket 2

「ジンバル」の知名度を広げたOsmoシリーズ

DJIと言えば言わずとしれたドローンの頂点だが、ジンバル単体にも非常に力を入れている。プロ向けの展示会では、DJIブースにはドローンはほとんど展示されず、Roninシリーズのようなプロ向けジンバルがズラリと並ぶ。

コンシューマ向けとして一番知られているのは「Osmo Mobile」シリーズだろう。最初の製品は小型カメラ付きジンバルとしてデビューしたが、のちにスマートフォン向けジンバルに転換し、この8月には4世代目となる「OM 4」が発売されたばかりである。

一方でカメラ搭載型ジンバルは、初代Osmoから大幅に小型化を果たした「Osmo Pocket」が2018年に発売された。まさにポケットに差し込める細身・軽量ジンバルで、モノとして非常に良くできていたため、うっかり店頭で触ってしまって気絶したら買ってた人も少なくなかったはずだ。ライター仲間でも、イベント取材用として購入した人が多かった。

そんなOsmo Pocketが、「DJI Pocket 2」として大幅に機能強化して帰ってきた。製品名からOsmoがなくなり、Pocketがシリーズ名になるようだ。製品としては、オーソドックスな「DJI Pocket2」と、拡張アクセサリ満載の「DJI Pocket 2 Creatorコンボ」の2つがある。今回は「DJI Pocket 2 Creatorコンボ」のほうをお借りしているが、初代の「ここがもう少しこうだったら……」をことごとく潰して、まさにかゆいところに手が届くカメラに仕上がっている。10月31日発売で、価格は49,500円(税込)。「Creatorコンボ」は64,900円(税込)だ。

今回は発売前の評価機をお借りできた。したがって、最終の仕様とは異なる点があるかもしれないことをお断りしておく。発表間もないDJI Pocket 2の実力を、早速テストしてみよう。

大幅に強化された音声収録

続いて強化された音声まわりをチェックしていこう。前作はマイクが表側にしかなかったため、セルフィーモードで裏側にカメラを向けると、音声がよく拾えなかった。自撮りということは被写体がしゃべる可能性はかなり高いわけだが、このマイクの仕様では対応できない。

一方本機ではマイクが4方向にあるので、全方位で音声が拾えるようになっている。フェイストラッキングのテストも兼ねて、しゃべりながらカメラ周りを1周してみたが、どの角度でも同じように集音できている。

フェイストラッキングによる収録。全方向で同じように音声収録ができる

なお音声集音に関しては、ステレオ録音のほか、集音方向を任意に決められたり、カメラの向きに追従したりといったモードがあるはずだが、評価時点のソフトウェアではモードを選択することができなかった。こうしたマルチマイクを使った指向性を動的に変える技術は、パナソニックLUMIX G100に搭載されているが、本機でも同様の機能が実装されるのかもしれない。スマホアプリのほうもまだ正規版ではないので、設定ができないが、最終の製品版ではこうした選択ができるものと思われる。

オーディオ機能としてもっとも注目度が高いのが、ワイヤレスマイクだ。電源を入れて接続ボタンを押すと、ほんの数秒でカメラと接続が完了する。ペアリング動作も不要だ。接続についてはBluetoothなのか独自に2.4GHz帯を使うのか資料がないが、撮影してみたところ目立った遅延もなく、実用に耐える。

どのぐらいの距離が伝送できるのか、テストしてみたところ、10mぐらいは余裕で伝送できるようだ。マイクと本体が体で遮られると、入りが悪くなる。だが見通しできる状態であれば、30mぐらい離れても集音できた。

ワイヤレスマイクによる集音テスト

人混みの中で、カメラとマイクの間に人が行き来するようなシチュエーションでは長距離伝送は難しいだろうが、間に障害物がなければかなり離れても音声収録できそうである。Do-It-Allハンドルを使えばワイヤードのマイクも使えるが、ケーブルが邪魔になるようなケースでは、こうしたワイヤレスマイクが使えると便利だ。

またワイヤレスマイクユニット側にもマイク入力端子があるので、別途ラベリアマイクを繋いで、ワイヤレスマイクをトランスミッタとして使用することもできる。トランスミッタモードの場合は、マイク肩にあるLEDが緑から黄色に変わるので、どっちのマイクが生きているかがすぐわかる。

加えてワイヤレスマイクがリンクされた状態でマイク側の接続ボタンを押すと、リモートで録画開始と停止が可能になる。カメラを固定しての立ちレポなどでは、立ち位置から録画スタートできるので便利だ。

ただ、Do-It-Allハンドルのヘッドホン端子は、録画中の同録モニターはできないようだ。あくまでも録画したファイルの再生時にモニターできるだけで、そこはちょっと残念なところである。

総論

初代Osmo Pocketは、優れたジンバル機能で撮影機器としては良くできていた。だが音声収録まで含めた「動画カメラ」として見ると、物足りない部分が多かった。

だが今回のDJI Pocket 2は、マイクの数を増やし、全方向からの音声収録が可能になった。ジンバルでカメラが回転するのだから、音も全方位から収録できるのが筋である。またジョイスティックが付属し、ジンバルを片手で自由に動かせるようになったというのも、ポイントが高い。

標準パッケージでできるのはここまでだが、もし本機を購入してV-Log撮影するなら、「Creatorコンボ」は必須であろう。スマホとワイヤレス接続できるだけでなく、撮影後に本体だけで音声モニタリングが可能になり、現場での録画チェックが捗る。

加えてワイヤレスマイクが付いているのは大きい。カメラから離れればカメラマイクでの音声収録は難しくなるため、外部マイクを使うか音を別録りして編集で合わせるしかなかった。だがワイヤレスマイクが付属となると、集音もぐっと楽になる。フェイストラッキングと組み合わせて、まるでスタッフが数人いるかような、レベルの高い撮影ができるはずだ。

GoProもHero9になってV-Logger向けの機能を搭載するに至ったが、DJIからの答えがこのPocket 2という事だろう。多彩なアクセサリで、スマホに頼らずスタンドアロンで高度な撮影ができる作りは、さすがじっくり開発に2年かけた後継機だけのことはある。

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