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水揚げ量回復へ、底引き船を新造 相馬・松川浦で進水式 - 福島民友

 相馬市尾浜の松川浦で16日、底引き船「第三恵永丸」の進水式が行われた。相馬双葉漁協(相馬市)の沖合底引き船の漁師は、水揚げ量回復へ向けて23隻のうち7隻を新しく造る取り組みを進めており、第1号として完成。船主で原釜機船底曳船船頭会長も務める高橋英智さん(57)は「漁業復興のため地元の底引き船が一丸となって頑張りたい」と決意を語った。

 同漁協の沖合底引き船は、国の「がんばる漁業復興支援事業」の認定を受け、震災前の2割程度まで減少した水揚げ量を、9月からの5年で5割以上まで回復させる取り組みを開始する。態勢を整えるため、県信用漁業協同組合連合会と農林中金福島支店の協力を受け、今後2年間で、老朽化が進む船を新しくする作業を並行して進めている。

 同漁協によると、底引き船の中には耐用年数に近い30年近く運用されている船舶もある。経済的に買い替えが難しい漁師もいることから、新造船を造った漁師が以前使用していた船のうち、5隻程度をそうした漁師に比較的安価で提供する取り組みも進める。

 同漁協の立谷寛治組合長は「老朽化で海が少し荒れただけで漁ができない船もあった。水揚げ量を増やすために戦闘力を高めることが必要だ」と話す。

 16日は、船を建造した同市の松川造船で神事が行われた後、第三恵永丸が松川浦に浮かべられた。高橋さんは、長男佑輔さん(32)、次男慎弥さん(26)ら乗組員7人で船に乗り込み、松川浦漁港に向かった。「馬力もある。新しい船はいい」と笑顔を浮かべながら、「漁業を頑張れる仕組みを作り、若い漁師を育ててていきたい」と語った。

 船は「がんばる漁業」事業がスタートする9月から本格的に動き出す予定だ。

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April 18, 2020 at 07:02AM
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