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心理学者に聞いた、新型コロナウイルスの不安への対処法 - BUSINESS INSIDER JAPAN

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Deana Sobel Lederman

世界各地で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、人々がパニックといかないまでも、不安を感じるのは当然のことだ。

「わたしのフェイスブックのニュースフィードは、ウイルスの恐怖に関するものばかりです。疾病予防管理センター(CDC)の記者会見以降はなおさらです」とワシントンD.C.に住むアシュレー・ベルナルディさんはINSIDERに語った。

「母はわたしたち姉妹にマスクを買うようメールしてくるし、友人もメールで不安をシェアしてきます」

5人家族のベルナルディさんは、除菌シートや手の消毒ジェルを常に持ち歩いているという。

「備えをしておきたいし、家族の安全を守りたいんです」

心理学者によると、新型コロナウイルスに対する不安は、未知のものに対する反応としては当然のものだが、特に不安を強く感じる人々もいるという。うまく対処するには、この話題に関するメディア接触を1つか2つの信頼できるソースに制限することを心理学者らは勧めている。

通勤

シンガポールでは、通勤客がマスクを着用していた(2020年2月18日)。

REUTERS/Edgar Su

未知のものは恐怖心をもたらしやすい

カーネギーメロン大学の教授で、リスクに対する一般認識に詳しい心理学者のバルーク・フィッシュホフ(Baruch Fischhoff)氏によると、未知のものを恐れるのは自然なことだ。

「新型コロナウイルスについて、わたしたちはそれがどこへ向かうか分かりません」と、フィッシュホフ氏はアメリカ心理学会のポッドキャスト『Speaking of Psychology』で語った。

「アメリカではまだ死者は出ていませんが、この問題が今後どうなっていくかを十分に示すものではありません」

ただ、未知のものを恐れることが自分の身を潜在的な脅威から守ろうとする人間の本能である一方、今回のケースでは、SARS(重症急性呼吸器症候群)や鳥インフルエンザ、エボラ出血熱といった他の感染症同様、恐怖心が外国人嫌悪によって増幅されかねない

「エボラ出血熱や新型コロナウイルスといった健康上の問題が国外からやってきた場合」、調査能力が限られたり、独裁的な政権のせいでしばしば「国内で起きた問題に比べ、わたしたちが持つ情報量は乏しくなります」と、フィッシュオフ氏はポッドキャストで語った。

同氏は「わたしたちはまた、外国人嫌悪や他の民族集団に対する恐怖を刺激するチャンスとしてこの状況を利用しようとする人々にも影響を受けやすい」とし、「わたしたち1人1人がこれを超越する必要があります」と話した。

影響をより受けやすい人もいる

わたしたちが感じる新型コロナウイルスに関する不安は、さまざまだ。

不安障害に詳しいノースカロライナ州チャペルヒルの臨床心理学者ジュリー・パイク(Julie Pike)氏は、すでに健康不安や全般性不安障害を持っている人は、「しばしば脅威を過大評価し、対処能力を過小評価するため」新型コロナウイルスのような潜在的な脅威に、より不安を感じやすいとINSIDERに語った。

「明確な解決策がないと、彼らは心配をし、不安を解消して疑念を晴らそうとより多くの情報を求めます」とパイク氏は言う。

新型コロナウイルスが思い出させる、感染症の大流行によるトラウマ的な経験の持ち主にとっても、一連のニュースがトリガーになりかねない。また、病気を抱えている人を知り合いに持つ人たちも、より精神的な影響を受ける可能性があるという。

「わたしたちには愛する人、気にかけている人がいます。そうした人々が病気になれば、わたしたちは不安になります」とフィッシュオフ氏はポッドキャストで語った。

悩む男性

Refat/Shutterstock

わたしたちがすべきこと

パニックは人々が脅威を過大評価し、対処能力を過小評価した時に起こることから、「新型コロナウイルスの急速な感染拡大と効果的な治療の欠如の両方を繰り返し強調する報道を見ること」は、不安の火に油を注ぐことになるとパイク氏は指摘する。

「わたしたちにできる最善策は、しっかり手を洗い、他のウイルス同様、(体調の悪そうな人を避けるなど)自分を守ることです」とパイク氏は言う。

「何が起きているのか、全体像をつかんでおこうとするのは良いことです。自分が住んでいるエリアの近くで相次いで感染が報告されている場合はなおさらです。ただ、メディアへの接触をある程度、制限することが重要です。文書として記録されていないものや、出どころのよく分からない、信頼できない情報源のものは特に注意すべきです」

一方、フィッシュオフ氏は、不安を特に感じやすい人や差別の被害者へのサポートが重要だと訴える。そして、パニックに陥るよりも、危機が訪れた時には団結するのが人間の本質だと覚えておくことが大切だと語った。

「パニックの研究者たちは、実際にパニックが起こるのはまれだとしている」

フィッシュオフ氏はポッドキャストで語った。

「危機的状況の下で、人々は結集し、互いを支え合い、勇敢に振舞うものだ」

[原文:How to cope with coronavirus anxiety, according to psychologists

(翻訳、編集:山口佳美)

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March 01, 2020 at 06:00AM
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